

今回、ファッションについて語ってくれたのは、オーダースーツ職人の中島昌俊さん。35歳でヨウジヤマモトを退職後、販売会社を設立し、当時一世を風靡した名だたるブランドと契約する。大学生の頃よりン十年、主にメンズファッションにずっと携わってきた中島さんが語ってくれました!
暑いときこそちゃんとせなあかんよ

盛夏到来! 入道雲がもくもくと湧き立ち、蝉の声はジージーと騒がしい。
子供の頃はすべてが夏休みのプロローグで、ワクワクしかなかったけど。
きっとあの頃は気温27〜28℃やったんでしょうね。エアコンなんて客が来ないと入れてもらえなくて、カラフルなテープがなびく扇風機に「あ〜」って遊んで。モロゾフのコップでカルピス飲んで。
あぁ神様、あの昭和に戻りたい(泣)と毎年呪文のように繰り返しながら時は過ぎていきます。
そう、オヤジという生き物は想い出が大好物なのです。
女性は昨日のことも断ち切って前を向けるけど、ワシらは延々メソメソして人の前だけカッコつけて生きているのです(爆)。
そしてこの暑いなか今日何を着る?
もはや一日中Tシャツに短パンでいたい貴方。
そこがカラカウア通りならそれも良かろう。
しかし、ここは三宮駅前やったり、元町大丸前やったりするわけですよ。
6月から一気にネクタイ族はいなくなり、女性は自由に肌を露出し、オヤジは決して手を出してはならぬ半袖カッターシャツという誘惑に負けてしまう。いやあれに手を出すとこっちの世界に戻れないんやからさー。
『半袖カッターシャツ反対運動』を我々は断固として叫びたい。あれに袖を通す人は、お上にうるさく言われる方々と指定したい。
それも『かっこいい〜♡』と言われることを諦めた人々。漢(オトコ)ならば暑くても長袖を腕まくりするのだ!

女性はいいんです、タンクトップでも。
ではなぜ男はあかんのか。
これはね、シャツというものはあくまでも下着の枠なので。半袖シャツに上着を着たならば、袖裏の気持ち悪さがおわかりだと思います。
ではジャケットは着なくて良いのでは?
はい、個人の問題なのでいいんです。
それで良しとするならば。
ただ、1人でも部下を持つ方ならば、その方には部下を守る責任があります。
部下の方が失敗すれば謝るのは当然上司で、しかも部下の数が増えればその重さは比例します。
経営者なら尚更のこと、誰もなんも言わないのだから半袖〜となりますか?
上司は部下よりもカジュアルであらざるべし!というのが私のいくつかあるファッションの鉄則です。
なので様々な酷暑対応の涼しげな素材がアパレル業界では開発されています。
貴方のことを陰ながら見ている人がいることを忘れないでください。
「便利なものはダサい」んですよ。
おれはもうええねん、と思った貴方。
違うんです!貴方の息子さん娘さんはそうは思ってないはず。なんなら奥さんはもっとです。
いつまでも「あの頃」のようにいてほしいのに、無理やわなという空気を貴方が作ってしまってるんですよ。
貴方の「あの頃」はどんなでしたか?
これはとても大切なことです。
あきらめる必要はまったくない。
お金もかからない。
お洒落するとはそういうことなんですよ。

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