私は妊娠を報告した後、上司から「もう重要な仕事は任せられない」と言われたり、同僚から「負担が増える」と陰口を聞いたりしています。
また、育休について相談しようとしたところ、「これ以上迷惑をかけるのか」と言われました。この状況はどのように対処すればいいでしょうか?
(明石市 Kさん 25歳)
明らかにマタニティハラスメントに該当する可能性が高いです!
妊娠や出産を理由に重要な仕事を外されること、上司や同僚から不適切な発言を受けることは、男女雇用機会均等法で禁止されている差別的行為にあたります。また、「これ以上迷惑をかけるのか」といった発言は、職場環境を悪化させるもので、法的にも問題視される可能性があります。まず行うべきことは、これらの不当な扱いや発言を証拠として記録することです。上司や同僚からの発言を日付とともにメモし、可能であればメールやメッセージの記録も保存しましょう。また、自分の考えや不安を周囲に伝えることも重要です。まずは信頼できる同僚や家族に相談し、自分の気持ちを整理することから始めましょう。そして、必要に応じて、会社内の人事部門やハラスメント相談窓口に状況を報告し、解決策を模索するのがよいでしょう。一人で抱え込まず、自分にとって安全な環境で対応を進めていくことを優先してください。(有富)

有富 貴弘
社会保険労務士・人事コンサルタント
神戸商科大学商経学部経済学科卒
2003年 社会保険労務士登録
2004年 アーク総合法務事務所に参画。労働紛争問(解雇等)、会社労務・助成金関連などを専門業務とし、特に人事労務管理には定評がある。
2016年 社会保険労務士法人Sign Postを設立し、代表社員へ就任。
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※ご相談の多い案件をこのコーナーで取り上げていきます。