新型コロナウイルスの影響で業務量が急激に増えています。在宅勤務の日もありますが、パソコン環境も悪く仕事が思うようにはかどらず、睡眠も十分に取れていません。休日も無気力で、誰に相談したらいいのかもわからず悩んでいます。(須磨区 Mさん 25歳)
企業には、従業員に対する「安全配慮義務」があります!
企業が負うべき「安全配慮義務」にはまず、「作業環境の整備」があげられます。これは企業内で勤務する場合だけではなく、今回のように在宅勤務の場合は、「業務に使用する機器や通信環境等の整備」が必要と考えられます。また、もう一点「労働者の健康管理についての配慮」があげられます。
毎年1回の定期健康診断に加えて、付加検診も推奨して実施している例はよく知られていると思いますが、「メンタルヘルス」も健康管理には当然含まれます。「長時間労働は労働者がメンタルダウンしてしまう原因のひとつ」とも考えられており、適正な業務量を超えていないか、長時間の残業が慢性化していないか、企業は適切な管理を行っていく義務があります。
現在の「睡眠も不十分で、休みの日に何もしたくない」という状況は、「メンタルダウンの傾向」と考えられます。企業が契約しているカウンセラー等がいれば、企業の労働環境も理解しているはずですので、まず相談のうえ、今後の対応策について一緒に考えていくことをおすすめします。(藤森)
有富 貴弘
社会保険労務士・人事コンサルタント
神戸商科大学商経学部経済学科卒
2003年 社会保険労務士登録
2004年 アーク総合法務事務所に参画。労働紛争問(解雇等)、会社労務・助成金関連などを専門業務とし、特に人事労務管理には定評がある。
2016年 社会保険労務士法人Sign Postを設立し、代表社員へ就任。
藤森 圭子
社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタント公認心理師
神戸大学教育学部卒
2006年 社会保険労務士登録
2008年 アーク総合法務事務所に参画。アパレル会社人事部での実務経験を活かし、労働社会保険諸法令に基づく手続き業務から労務相談まで幅広く精通している。
2016年 社会保険労務士法人Sign Postに参画。
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