必ずしも違法ではありません！

労働基準法は、原則「毎週1日」または「4週間を通じて4日間」以上の休日を設けるよう定めています（「労働基準法第35条」）。これを「法定休日」といいます。一方で、原則として「1週40時間、1日8時間」という労働時間の制限もあります（「労働基準法第32条」）。そのため、1日7時間や8時間働くことになっている会社の場合、1週間に1度の休日では、週の労働時間が40時間を超えてしまいます。したがって、休日をもう1日設けなければいけないことになります（変形労働時間制等を採用していない場合）。そのため、通常勤務の従業員の年間休日を考えるとご質問のように、「年間休日105日」を下回る設定では違法になります。ご相談者の場合は、週6日勤務でも39時間労働であり、週40時間を上回っていないため、週1日の休日が確保できれば、違法にはならないと考えられます（年間は約52週間のため）。ただし、ご自身の生活スタイルや体力も鑑みて、週6日に近い勤務の継続が可能かどうかは検討された方がよいでしょう。（有富）

有富　貴弘
社会保険労務士・人事コンサルタント

神戸商科大学商経学部経済学科卒
2003年　社会保険労務士登録
2004年　アーク総合法務事務所に参画。労働紛争問（解雇等）、会社労務・助成金関連などを専門業務とし、特に人事労務管理には定評がある。
2016年　社会保険労務士法人Sign Postを設立し、代表社員へ就任。

藤森　圭子
社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタント公認心理師

神戸大学教育学部卒
2006年　社会保険労務士登録
2008年　アーク総合法務事務所に参画。アパレル会社人事部での実務経験を活かし、労働社会保険諸法令に基づく手続き業務から労務相談まで幅広く精通している。
2016年　社会保険労務士法人Sign Postに参画。