美味しいのためのひと工夫 ブライン液とジェノベーゼペースト

オーソドックスな料理ほど昔ながらのレシピを当たり前のように使ってますよね。デビルズ・キッチンでは、料理の当たり前や常識をくつがえし、まるでアクマのように簡単なレシピや調理法を伝授します。

ご存知の方もおられると思いますが、どんなお肉でもしっとり柔らかくしてくれる魔法の水〈ブライン液〉。知らない方にはぜひ知って活用してほしいものなのでご紹介しますね。特にダイエットフードでよく使用する鶏のササミやムネ肉など、驚くほどジューシーで柔らかく仕上がります。鶏肉以外のお肉やお魚でも効果を発揮！なのにその作り方は超カンタン！水と塩と砂糖を混ぜ溶かすだけ。このブライン液をタッパーなどで食材がひたる程度に加えるか、ビニール袋やジップロックに食材の1～2割程度のブライン液を加えて漬け込みます。ポイントはブライン液の濃度と漬け込む時間だけ！（別表①参照）

いつもこのコーナーではご家庭で作る調理法やそのコツをご紹介していますが、プロの私もいつも大量に作って対応しています。おそらく大抵の唐揚げ屋さんも使用しているのではないでしょうか。そこにレモンやハーブ、ガーリックなどを一緒に漬け込むと、その香りも食材に付けることができます。漬け込み時間は一口サイズの唐揚げなら1時間、モモ肉やムネ肉1枚なら3時間くらいが目安です。他にも食材を柔らかくする方法はありますが、これが一番カンタンでお安く、効果もすこぶる高い方法です。

表① ブライン液

表② ジェノベーゼ

また、秋は香りの季節。以前はキノコを使ったシャンピニオンデュクセルをご紹介しましたが、今回はバジルを使ったジェノベーゼペーストを作ってみましょう。

バジルはご家庭のお庭やプランターで短期間で収穫できます。市販のものも売っていますが、生のバジルを使って作ると、全く別物といえるほど本当に香りよく美味しくなりますよ。イタリアンでは必ず松の実を使いますが、個人的にコスパを考えると松の実まで必要ないと思うので、代わりにカシューナッツを使います。作り方は別表②の食材をミキシングするだけ。少量ならすり鉢を使ってもOKです。

あえて塩とチーズを使わないのは、その時その時の料理に合わせて調整する方がバジルの香りを損なわずに保存できるからです。このジェノベーゼは、肉・魚・野菜・パスタなど広く使える万能調味料で、かなり長期間保存できます。バジルの代わりに大葉やパプリカでも同様に作っておくとソースになります。

今回は、カンタンに作れて料理が美味しくなるヒミツを２つご紹介しました。どちらもカンタンですので、ぜひご家庭で試してみてください。

より美味しく！ より健康に！ より美しく若く！

itsu葉　岡本 勝弘