外壁塗装は大きな金額が動きますので、複数の業者さんに問い合わせ、相見積もりを行うことをお勧めします。とは言っても、外壁塗装の見積もりには決まった形式がなく、業者によってそれぞれ独自の形式や項目になってしまいますので、専門知識のない依頼主様は見比べてもなかなか比較が難しいと思います。そこで今回は相見積もりを取って出てきた見積書の比較のポイントをお話ししましょう。

まずは、外壁塗装工事の工程。大きく分けると以下の順序になります。

この工程に沿って見積もり項目を見てみると

①足場の設営や養生などに必要な費用
②職人の工賃・作業費用（施工箇所の明記があるか？）
③下地・塗料そのものの費用

今回は3つの項目の中で、①と②について詳しく説明します。

① 足場の設営や養生などに必要な費用
一般的な2階建の戸建て住宅は基本的に足場が必要です。足場を組むのは塗装業者ではなく建設業者でいわゆる鳶職と呼ばれる人の作業費用です。

② 職人の工賃・作業費用（施工箇所の明記があるか？）
職人の作業費用を算出するためには、施工箇所と施工面積の確認が必要です。まずは施工箇所。塗装業者に限らず、リフォーム等のトラブルで一番多いのは、契約後の「言った」「言わない」という口約束によるものです。塗装工事の場合でありがちなトラブルは、例えばベランダの床の塗装。依頼主は「外壁塗装工事なのだから外側は全て塗るものではないか」と思いますが、業者側は「ベランダの床は床専用の防水剤なども必要となるため別費用になる。床は塗装工事ではなく防水工事だ」という主張になります。こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、施工箇所の名称がちゃんと記載されているか（含まれているのか）をしっかり確認しましょう。

合わせて重要なのが施工面積です。複数の業者の見積もりを比較すると、同じ家のはずなのに塗る面積が大きく異なる場合もあります。見積もりを算出するのに一番良い方法は、家を建てた時の図面を業者に見せることです。
私たち「住まいのやまおか君」では、立体図や平面図から壁全体の面積を出し、開口部（玄関や窓）などの塗らない場所を引いて塗り面積を出しています。図面がない場合は実測します。外周を測り、1階の高さを約3mで計算して壁全体の面積を出し、開口部の面積を引いた数値を塗り面積として、見積もりを算出します。

今回のまとめ

• 見積もりは複数業者に依頼する
• 項目の明細を確認する
• 施工場所と施工面積を確認する

※なお、業者さんによっては専門知識のない依頼主を混乱させないために、あえてシンプルな見積書を出す会社もあるようです。その場合は内訳について遠慮なく尋ねてください。きちんと説明してくれる業者さんなら安心です。

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