振替休日と代休は、別の日に休みを取るタイミングと
割増賃金の考え方に違いがあります！

振替休日とは、事前に休日出勤する日とその代わりに取る休日を特定しておくことを言います。つまり、出勤カレンダーの事前変更です。この場合、当初休日であった日は通常の労働日に変更されるため、この日に勤務したとしても休日出勤にはなりません。一方、代休とは、事前に振替の手続きを行うことなく休日に出勤し、その代わりとして別の日に休日を取ることを言います。この場合、あらかじめ出勤カレンダーが変更されていないため、既に休日に出勤したという事実は消えません。そのため、その休日出勤の日には割増賃金の支払いが必要となります。なお、振替休日の場合でも、振替休日が同一週内で行われるのであれば、休日出勤した日について通常の賃金が支払われ、振替休日とした日について賃金は支払われませんが、振替休日が週をまたがった場合は、週の法定労働時間を超えて勤務した時間については、時間外労働となるため、割増賃金が支払われることになります。（山田）

山田　真樹
社会保険労務士・行政書士

龍谷大学理工学部機械システム工学科卒
2005年　社会保険労務士登録
2006年　マサキコンサルティングオフィス設立。中小・零細企業から一部上場企業まで、これまで100社以上の企業に対し、労務管理に関するアドバイスを行う。
2016年　社会保険労務士法人SignPostを設立し、代表社員へ就任。