最近、出産したときに支給される出産育児一時金が増額されたという話を聞いたのですが、いつから、どれくらい増額されたのでしょうか?
(東灘区 Cさん 32歳)
2023年4月から出産育児一時金が
50万円に増額されました!
正常な分娩(出産)は、病気やケガではないため、医療機関の窓口等で健康保険証を提示することでの医療費の自己負担額が原則3割となる療養の給付制度が利用できず、全額自己負担する必要があります。そのため、従業員とその家族(健康保険の被扶養者に限る)が出産したときは、出産費用を補てんするための出産育児一時金が支給されます。2023年3月までの出産育児一時金の額は42万円でしたが、出産育児一時金の支給により、出産費用の負担は軽減されるものの、出産費用の平均額は年々増加しており、出産育児一時金の金額を超えるような出産費用を支払うケースもあります。そのため、2023年4月から出産育児一時金の支給額が50万円に引き上げられました。なお、出産育児一時金は、従業員やその家族が出産した医療機関等が、直接、協会けんぽ等の保険者に請求をすることで医療機関等に支払われる「直接支払制度」が設けられています。直接支払制度を利用することで、出産費用を従業員の方で立て替える必要がなく、出産費用が出産育児一時金の支給額を上回ったときには、その差額を医療機関等に支払えばよい仕組みになっています。(山田)
山田 真樹
社会保険労務士・行政書士
龍谷大学理工学部機械システム工学科卒
2005年 社会保険労務士登録
2006年 マサキコンサルティングオフィス設立。中小・零細企業から一部上場企業まで、これまで100社以上の企業に対し、労務管理に関するアドバイスを行う。
2016年 社会保険労務士法人SignPostを設立し、代表社員へ就任。
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