今度入院することになったので、高額療養費を申請したいのですが、どうしたら良いか教えてください。(北区 Nさん 58歳)
今は限度額適用認定証の提出またはマイナンバーカードの保険証利用
高額療養費とは、入院や治療が長引くなど医療費の自己負担額が高額となる場合、①受診月ごと、②受診者ごと、③医療機関ごと、④医科と歯科の別ごと、⑤入院と外来の別ごと、の5つの項目に区分した結果、1つの区分で一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻される制度です。以前はまず病院窓口で医療費の3割を支払い、自己負担限度額を超える部分を払い戻すために後日手続きを行っていましたが、現在は事前に『限度額適用認定証』の交付申請を行い、発行された認定証と保険者証を病院窓口へ提出することにより、窓口では自己負担限度額のみ支払い超えた部分は病院が直接健康保険へ請求する制度に代わっております。もし認定証の交付が遅れるなどして支払い時に間に合わなかった場合は、窓口では医療費の3割を支払い以前と同じ手続きが必要となるため注意が必要です。また、マイナンバーカードを保険証として利用した場合、限度額適用認定証の提出が不要となり、窓口での支払いは自己負担限度額のみとなります。認定証の交付が間に合わないという事態も避けれます。どちらにせよ事前準備が必要となります。手続きが間に合わず一時的に高額な医療費を負担することがない様に気を付けてください。(田中)
田中 宏昌
社会保険労務士・第一種衛生管理者
立命館大学法学部法学科卒
2006年 社会保険労務士登録
2009年 田中社会保険労務士事務所設立。労働保険の分野に強みを発揮し、特に労働災害の対応においては普通の社会保険労務士の枠を超えて訴訟の見通しをも踏まえた知識経験をクライアントへ提供する。
2016年 社会保険労務士法人SignPostを設立し、代表社員へ就任。
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