2020年に70周年を迎える、フランスのファッションブランド、ピエール・カルダン。新陳代謝の激しいファッション界で創立者のカルダンが今も采配を振るう、伝説のブランドだ。本作は、ブルジョワだけを相手にしていたオートクチュール（高級仕立服）から脱却、気軽に買えるプレタポルテ（既製服）に業界で初本格参入したモード界の革命児ピエール・カルダンに初密着。ファシズムが台頭するイタリアからフランスへ一家で逃れた幼少の記憶に始まり、先鋭的すぎてファッション業界から敬遠された苦悩と反撃、門前払いされた老舗レストラン「マキシム・ド・パリ」のリベンジ買収など、波乱万丈でカラフルな97年間を語る。森英恵、高田賢三、桂由美の証言もあり、スキャンダラスな天才デザイナーのチャーミングな素顔を知ることができます。ポジティブに、クリエイティブに生きたい人に見ていただきたい傑作です。