

オーソドックスな料理ほど昔ながらのレシピを当たり前のように使ってますよね。デビルズ・キッチンでは、料理の当たり前や常識をくつがえし、まるでアクマのように簡単なレシピや調理法を伝授します。
皆さま、良い新年をお迎えされましたでしょうか。
寒さも厳しさを増してきましたね。
そこで今回は身体が温まり、お肌にも健康にも良い、牛すじの煮込み料理をご紹介します。
牛すじは実は低カロリーでコラーゲンをたっぷり含み、栄養豊富で煮込み料理にすると、本体の牛肉よりよほど美味しく食せます。
お肉屋さんやスーパーで売っている牛すじを500g~1kg、まとめて買い、牛すじがひたるぐらいの水を入れて火にかけ、アクが出てきたら一度すべてのお湯を捨て、もう一度、同じ鍋に最初よりもう少し多めの水と、顆粒の昆布出汁か合わせ出汁を加え、30分~1時間火にかけます。(野菜や香辛料は一切不要です)
牛すじ肉が包丁で切れそうな柔らかさになれば、ザルでこし、煮汁とすじ肉を分けます。これで下処理は終わりです。この煮汁はコラーゲンたっぷりで、このままネギを浮かべればスープになりますし、料理のベースになるスープストックとして保存もできます。今日のすべての料理は、この下処理した牛すじ肉とスープストックを使います。
神戸でお馴染み 長田のぼっかけ (スジコンですね)
牛すじ肉とコンニャクをお好みの大きさに切り、スープストックとその5分の1の醤油と味醂を加え、30~40分弱火で煮ます。このまま刻みネギを添えればお酒のアテになりますし、ぼっかけうどんや、卵とじにしてぼっかけ丼、またお好み焼きのスジ焼きやネギ焼きにも使えます。

大阪どて焼き
神戸では合わせ味噌が多いようですが、大阪では白味噌を使います。牛すじ肉とスープストックを柔らかくなるまで煮込み、白味噌3・味醂1・砂糖1の割合で合わせたものを、お好みの味になるまで溶かし込みます。

名古屋どて煮
名古屋では赤味噌を使ってどて煮といいます。牛すじ肉とスープストックに八丁味噌1・味醂1・砂糖少々を最初から加え、1時間程度コトコト煮ます。お好みでゆで卵、大根、こんにゃくなどもどうぞ。

粕汁
粕汁にはシャケや魚のアラを使うことが多いようですが、一食分で食べ切れない量を作るときは、絶対にオススメできません。作り立てを食すときは美味しいのですが、時間が経つごとに魚の臭みが出てくるからです。ですので京都の飲食店ではほとんどのお店が豚肉を使用しています。粕汁にこの牛すじ肉を使うと、時間が経つごとにスジの風味が出汁に染み渡り、だんだん美味しくなります。
肉じゃが
肉の代わりに牛すじ肉の方が旨みが出て美味しいですよ。
カレーうどん・カレー丼
牛肉や豚肉の代わりに、牛すじ肉を使い、普段カレーを作るときの倍の量の水を入れ、和風の顆粒出汁で味を調整してから、片栗粉でとろみを付けます。これで簡単に、カレーうどんやカレー丼のベースになります。あっさりして美味しいですよ。

いくつか簡単な牛すじ料理をご紹介しましたが、まだまだあり、キリがないのでこれくらいで。私たちが普通に食べているこの牛すじ、実は関東では食す文化がないんですね。ですので関東のおでんには、牛すじ肉は入っていませんし、スーパーやお肉屋さんでも手に入りません。こんなに美味しくて栄養があるのに不思議ですね。

より美味しく! より健康に! より美しく若く!
itsu葉 岡本 勝弘
次回は家庭で簡単に作れる燻製料理。プロのコツをお教えします!

電話番号 | ☎078-515-6135 |
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営業時間 | ランチ 11:00~14:30(L.O14:00) ディナー 16:30~22:00 ※ディナーは10名様からのご予約 不定休 |
所在地 | 神戸市中央区京町67 KANJUビル2F 各線三宮駅徒歩10分 |
店舗情報 | 駐車場なし・禁煙 |
URL | https://itsu-ba.com |