映画の主人公は、1936年に亡くなったノーベル賞作家ピランデッロの“遺灰”である。死に際し、「遺灰は故郷シチリアに」と遺言を残すが、時の独裁者ムッソリーニは、遺灰をローマから手放さなかった。戦後、ようやく彼の遺灰が、故郷へ帰還することに。ところが、アメリカ軍の飛行機には搭乗拒否されるわ、遺灰が入った壺が忽然と消えるわ、次々にトラブルが。遺灰はシチリアにたどり着けるのだろうか?!“遺灰”の旅は、熱情とユーモアを持って描かれ、イタリアの戦後史をも語ります。モノクロームの美しい映像から、後半約30分はカラーとなり、ピランデッロが死の20日前に書いた、遺作短編『釘』を映像化した、不思議な構成です。
監督・脚本 | パオロ・タヴィアーニ |
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出演 | ファブリツィオ・フェッラカーネ、マッテオ・ピッティルーティ、ロベルト・エルリツカ ほか |
上映時間 | 90分 |
公開 | 7月7日~ |
劇場 | シネ・リーブル神戸 ほか |