教師のウゲンは、歌手になりオーストラリアに行くことを密かに夢見ている。だがある日、上司から呼び出され、標高4,800mの地に位置するルナナの学校に赴任するよう告げられる。一週間以上かけ、険しい山道を登り村に到着したウゲンは、現代的な暮らしから完全に切り離されたことを痛感する。学校には、黒板もなければノートもない。そんな状況でも、村の人々は新しい先生となる彼を温かく迎えてくれた。すぐにでもルナナを離れ、街の空気に触れたいと考えていたウゲンだったが、輝く子どもたちの瞳、荘厳な自然とともにたくましく生きる姿を見て、少しずつ自分のなかの“変化”を感じるようになる。厳しい自然と文明とはかけ離れた生活ながら、幸せに暮らす人々。本当の幸せとは何か、ということを真剣に考えさせられます。