令和6年4月1日に施行された『令和6年度税制改正法』に含まれる制度です。

会社員の場合、6月1日以降に支給される給与から所得税が減税されます。ボーナスも減税の対象です。納税者本人とその扶養家族1人につき、所得税3万円と住民税1万円の合計4万円が2024年の税金から控除されます。ただし、合計所得が1,805万円（給与収入のみなら年収約2,000万円）を超える方や、海外に住んでいる非居住者などは対象外となります。例えば世帯主である夫と扶養の妻、子供1人の3人家族であれば12万円（4万円×3人）の定額減税が受けられます。定額減税1人4万円のうち、所得税3万円分は
『令和6年分の所得税』から、住民税1万円分は『令和6年度分の住民税』から減税されますが、所得税と住民税の計算方法や判定基準は異なるため、注意が必要となります。所得税や住民税の納税額が少なく、定額減税しきれない方は給付金の対象となり、減税しきれないと予想される金額が、1万円単位で給付される予定です。また、月次の減税事務では対応できなかった者や当初とは扶養親族数に変動があった場合は、年末調整の時点で調整が行われることになっています。（有富）

有富　貴弘
社会保険労務士・人事コンサルタント

神戸商科大学商経学部経済学科卒
2003年　社会保険労務士登録
2004年　アーク総合法務事務所に参画。労働紛争問（解雇等）、会社労務・助成金関連などを専門業務とし、特に人事労務管理には定評がある。
2016年　社会保険労務士法人Sign Postを設立し、代表社員へ就任。